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今回のトピックは「スーパーエイジャー」について。「スーパーエイジャー」とは何か?
簡単に説明すると、
たいへん若い脳機能また体力を持った高齢者
のことです。
欧米では近年研究が盛んに行われ、その実態が徐々に明らかになってきました。
ということで、本記事では「スーパーエイジャー」の特徴と一般人と何が違うのか、脳や考え方にフォーカスして調べました。さらには「目指せスーパーエイジャー!」ということで普段心がけるべきことなど、その秘訣についてもご紹介します。
敬老の日を間近に控え、感謝の気持ちが沸き上がっている方も多いと思いますが、それに加えて祖父母やご両親など身近な人に「スーパーエイジャー」のごとく元気いっぱいさらに生き生き暮らして欲しい!と願っている方も多いのではないでしょうか。そんな皆さんにとって、ヒントになるような有益な情報をお届けします。
1.スーパーエイジャー(SuperAgers)とは?
定義は、
80歳以上であり、かつ、エピソード記憶のパフォーマンスが中年の平均と同程度である人(adults 80 years and older with episodic memory ability at least as good as that of average middle-age adults)
つまり、スーパーエイジャーとは「歳をとっても、実年齢よりはるかに若い人々と同程度の記憶力や認知機能を持つ80歳以上の高齢者」ということになります。
ある実験調査では「記憶力」において優れた高齢者グループが見られ、
(ハーバード大学のディクソン教授の研究より)
IQや教育レベルの同じ60歳から80歳の40人と、18歳から35歳の41人に16の名詞を覚えてもらい、20分後に思い出させるテストを行った。その結果、年配者グループの23人は年相応で9つしか思い出せなかった。しかし、17人は14個以上記憶しており、若者グループと遜色がなかった。
出典: フォーブスジャパン
(米ノースウエスタン大学の臨床神経心理学者アマンダ・クック博士らのチームの研究より)
80歳以上の高齢者で、記憶力テストで50~65歳の年齢層と同程度の成績をとることができる人とした。そのテストとは、たとえば、短時間の間に15の単語を覚えてもらうとする。15分後にいくつ思い出せるか聞くと、80歳以上の高齢者は5つ思い出すのがやっとだ。しかし、スーパーエイジャーは9つ以上思い出せるという。
出典: J-castニュース
このように、高齢者の中には同世代の人に比べて頭の働きがしっかりしていて、驚くほどの「記憶力」を発揮する人がいることが分かっています。
また、体力面においても、
運動負荷をかけたとき、1分間の最大心拍数は「220 ー 年齢」とされている。40歳であれば180/分となる。歳を10とると最大心拍数が10低下し、最大酸素消費量も10%減少することを意味する。しかし、毎日20~45分の激しい運動をすると、80代になっても50代の体力を保つことができるとハーバード大学のテイラー教授は述べている。
出典: J-castニュース
実際に、メディアなどで高齢者アスリート達の驚くべき活躍のニュースに触れるたびに、「人間には限界はない!」と奮起させられることも多いのではないでしょうか。
そんなスーパーエイジャーですが、例として日本人で活躍している人を挙げると、
・瀬戸内寂静さん(94歳)新聞に連載コラムを持つ作家であり僧侶
・日野原重明さん(106歳)現役で講演活動を続ける聖路加国際病院名誉院長
・友寄英哲さん(84歳)”記憶力世界一”と呼ばれる、円周率暗唱のギネス保持者
・守田満さん(95歳)マスターズ100メートル、200メートルの世界記録保持者
・(故)三浦敬三さん(享年101歳)プロスキーヤー、ヴァレブランシュ氷河からのスキー滑降を成し遂げた
などがそうです。皆さん、極めて健康的な体を維持しつづけているだけでなく頭脳も明晰で、歳をとってもなお、日々進化を遂げていらっしゃるように思います。
2.特徴(一般的な人の脳とどう違うのか)
スーパーエイジャーの脳が、なぜ若い時と変わらず健康なのかという研究が進んでいます。一般的な人と比べた、脳の「違い」が解明されてきました。
1、大脳皮質が厚い。
米国医師会雑誌(JAMA)に掲載された論文によれば、80歳以上の高齢者の中でもスーパーエイジャーは一般的な高齢者と比べ、大脳皮質が厚かった。脳の最も大きな部分を占める大脳皮質は、しわが刻まれた表層部で、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つの部分に分かれ、思考から発話、音声処理、視覚や味覚などの知覚情報までのすべてをつかさどっている。出典: AFP BB NEWS
脳の重要な働き行う「大脳皮質」が一般の人より厚いということが分かっています。
2、脳の萎縮が少ない。
米ノースウエスタン大学の臨床神経心理学博士であるアマンダ・クック氏が行った研究では、
記憶力テストで50~65歳の年齢層と同程度を得点した80歳以上の高齢者をスーパーエイジャーと定義し、調査にはそうした明敏なスーパーエイジャー20人と、同世代の平均的な高齢者12人が参加した。18か月に及んだ調査期間中、大半の高齢者同様、スーパーエイジャーにも脳の萎縮はみられたが、平均的な同世代に比べて、萎縮した量は約半分で、萎縮率は平均的な高齢者が2.24%だったのに対し、スーパーエイジャーはわずか1.04%だった。出典: AFP BB NEWS
スーパーエイジャーの脳の萎縮率は、平均的な高齢者に比べて、なんと約半分だったそうです。
3、問題に向かっている時、脳の高次機能に関する部分も活発である。
ハーバード大学のディクソン教授の行った記憶力の調査テストにおいて、
テスト中、MRIで脳のどの部分を使っていたかをみたところ、記憶の良かった17人では大脳皮質の記憶に重要なエリアだけではなく、集中力、やる気、感情、ストレス対処など脳の高次機能に関連するエリアも活発に使われていた。一方、年相応の23人では同エリアがあまり使われていないばかりか、萎縮してしまっていたのである。教授は参加者を観察してこう指摘した。「このテストを簡単に乗り越えられるチャレンジとみるか、それとも無理難題としてすぐにあきらめるか。その違いだ」つまり、テストを目の前にしたとき、どう捉えるかで違いが生まれるというのだ。
出典: forbes
4、記憶を司る「海馬」の部分の萎縮が少ない。
脳科学の第一人者で『記憶力の脳科学』の著者、柿木隆介さんによると、
「高齢になるほど脳の神経細胞は減っていき、脳全体が萎縮していきます。一般的に30代から神経細胞の減少が始まるといわれており、60代になるとCT画像でもわかるほどの差が出る。脳が萎縮すると、記憶力をはじめとする認知機能が衰えていきます。ただ、希なケースですが、記憶を司る『海馬』の部分の萎縮が少なく、記憶力が衰えない高齢者はいます。もともとの地頭がよかったかたなど、要因はさまざまです」
出典:forbes
「加齢とともに脳の萎縮に伴い認知機能の衰退は避けられない」という考えは、あくまで一般論です。一部の高齢者においては、記憶を司る「海馬」部分の萎縮が少ないことが分かっており、その要因を探る研究が、多方面で進められています。今後は、私たちにとって役立つ結論を導き出すべく、生物学・心理学・ライフスタイルの側面から「スーパーエイジャー」の研究が進んでいくでしょう。超高齢化社会に向けて、「スーパーエイジャー」のような元気な高齢者を一人でも多く増やすことは必須課題とも言えます。
3.目指せスーパーエイジャー!なる為の秘訣は
では、「どうやったら心と体を若く保てるのか?」その秘訣や、普段心がけるべきことをご紹介します。
3-1.「年だから無理」という考えを捨てる
専門家の見解では、脳の若さを保つには「気持ちの持ちよう(マインドセット)」が重要であるとのことです。年を取って、若い頃と同じように、体が思うように動かくなったり物忘れが多くなったりすると、「年だからしょうがない」と感じるかもしれません。
しかし、コロンビア大学のコロンビアエイジングセンターが発表した研究によると、
心の加齢プロセスは、自分でどうすることもできない身体的な変化よりも、自分でコントロールできる心理的な変化のほうが大きく作用するそうです。研究チームは、世間で言われる加齢のネガティブなステレオタイプを受け入れないことで、年月による被害から心を守れることを発見しました。つまり、加齢を受け入れないことは、少なくとも精神的には有効また、研究に参加したディヴィッド・ウェィス氏は「年齢なんてただの数字である」と考えている大人は記憶力が高い一方で、「加齢は運命であり避けることはできない」と考えている大人は記憶力が低く、ストレスに過剰に反応する傾向がありました。
つまり、年齢のステレオタイプを気にせずに自分の能力と可能性を信じ、アクティブに行動し続けることが、「スーパーエイジャー」になる為には重要でしょう。
3-2.限界より少し上のことに挑戦する
マサチューセッツ総合病院が「スーパーエイジャー」17人を対象に行った調査では、スーパーエイジャー」たちの脳は、クロスワールドやパズルゲームで鍛えられるような認知プロセスに関係する領域よりも、強い感情と結びついている領域がより発達していたことが分かっています。では、どうすればこの感情中枢を活性化させることができるのでしょうか。答えは「簡単で、すぐできることばかりやらない」です。簡単なことや心地良いことだけで、毎日同じことばかり繰り返していても感情は動きません。新しいことや難しいことに挑戦することが脳に刺激を与えます。初めはできなくてストレスを感じますが、それを乗り越えた時の達成感が、感情を強く動かします。大切なのは、「自分の限界を少し超えるように無理をすること」。精神的な限界でも、肉体的な限界でも、どちらでも構いません。頑張れば乗り越えられる負荷を与えることが重要だということです。
4つの実践アイディアも紹介されています。
●楽器を習う
今まで弾いたことのない楽器を習って、家族や友人の前で1曲披露することを目標にしましょう。さらにプレッシャーを与えるために、発表日を決めてみんなを招待するのもいいでしょう。
●言語を学ぶ
未知の言語、もしくは少しだけかじったことがある言語を学んでみましょう。その言語で書かれた本を「この日までに一冊読み切る」という期限を設定したり、その言語が話されている国への旅行を計画してもいいでしょう。
●トライアスロンなど、挑戦となるイベントに参加する
トライアスロンなんて無理という人は、ジムに入会したり、武道を習ったり、ハイキングや水泳のクラブに参加するのもいいでしょう。普段やったことないような、少し難しいことに挑戦してみることが大切です。できるかどうか悩むより先に、実行に移しましょう。
●人前でパフォーマンスする
スピーチやプレゼンなど、今まで人前で発表したことがないなら、ぜひ挑戦してみましょう。大勢の前でパフォーマンスすることは、脳にとって非常にいい刺激です。大切なのは、挑戦することなので、「慣れていること」「簡単だと感じる」ことでは意味がありません。少し負荷がかかるようなチャレンジである必要があります。スピーチやプレゼンに慣れている方なら、演技や歌を披露するのもいいでしょう。
3-3.日常生活の「7K」
誰もが認めるスーパーエイジャーである友寄英哲(ともよりひであき)さん(85才)。
円周率4万桁暗唱に成功した元ギネス記録保持者で、ルービックキューブを目隠しで揃える競技の世界最高齢記録を持つ男性です。そんな素晴らしい功績を持つ友寄さんが普段から重要視されて心がけていらっしゃる日常生活の「7K」をご紹介いたします。
「7K」=「興味」「競争」「緊迫感」「環境」「体」「心」「家事」(それぞれの頭文字を取ったもの)
友寄さん曰く、「記憶力にかかわらず、日々の生活がすべての基礎になっていると思います。テレビで興味のある話題があったら、それを今度、どのグループの誰に話そうかと考える。その時点で自分の頭の中で話を整理するわけです。日常のささいな行動が脳の活性化に繋がっています」
出典: BIGLOBEニュース
スーパーエイジャーたる為には、日常の一瞬一瞬を、いかに意味ある過ごし方ができたかどうかがポイントだと言えますね。
まとめ
本記事では近年研究が盛んに行われている「スーパーエイジャー」について、現時点で分かっているデータをもとにまとめてまいりました。
将来「スーパーエイジャー」になりたい人も、身近な人に「スーパーエイジャー」のように元気で活発な毎日を送ってもらいたい!と考えている人も、何かヒントになる情報はございましたか?「敬老の日」も近いので、身近にご高齢の方がいらっしゃる人は、感謝の気持ちを伝えるとともに、「いつまでも若々しく生き生き暮らしてもらう」サポートが何かできないか、この機会に考えてみてはいかがでしょうか。
この記事が皆さまの毎日にとって少しでもお役に立てれば幸いです。
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